昨年来からの 金相場の高騰 にともない、金のジュエリーを中心に、ご不要な宝石・貴金属をまとめて売却に来られるお客様が増加しています。
「こんなに金が値上がりするなんて...!」と査定額に驚かれるお客様も多い一方で、購入した時の価格に比べてあまりに安く、ショックを受けられるお客様も少なくありません。
お客様にショックを与える買取例のひとつが シルバーアクセサリー です。
オリンピックの金メダルと銀メダルがそうであるように、金と銀の間には 価格面でも超えられない高い壁 があります。本日現在、金の販売価格は1g 6,903円、一方銀は 1g 76.01 円。その価格差はなんと 約90倍 です。
写真は偶然にも同じ日に買い取らせて頂いた買取例です。
合計92グラムのシルバーアクセアリーに対し、わずか1グラムの純金の板。こんなにも量に差があるにもかかわらず、買取金額は金の圧勝 です。
残念ながら買取の際、素材としてのシルバーにはほぼ値段がつきません。
多くの有名ジュエリーブランドもシルバーアクセサリーを扱っていますし、銀には銀の、素材としての良さもあります。デザインの豊富さや手軽さ、着けたときの軽さ、また、劣化しない金やプラチナと違い、時ともに変色して生まれる渋みに逆に魅力を感じる方もいるでしょう。
しかしながら、いざ「売るとき」のことを考えると、シルバーは良い素材とはいえません。
ジュエリーやアクセサリーの価格には、素材そのものの費用に加え、デザイン・加工・流通・販売・広告、さらにはブランドの付加価値など、さまざまな経費が含まれます。
この「さまざまな経費」は実際に目には見えず、また基準もありません。そのため、素材の安さのわりに販売金額が高いのがシルバーアクサセリー です。
百貨店や有名ショップで、数万円~十数万円という、金・プラチナと変わらない価格のシルバーアクセサリーを見かけたことがある方も多いのではないでしょうか?
ポイントは、この「さまざまな経費」は 売却時には反映されない ということです。
売却時に問われるのは 地金の種類と重さ、宝石のグレードのみ。貴金属として、素材そのものに価値がある金・プラチナに対し、銀に値段はほとんどつきません。
そのため、シルバーアクセサリーの買取自体を行っていないお店も多い のが実情です。
さらにシルバーアクセアリーには 修理をしてくれる店が少ない という難点もあります。
金やプラチナが宝石店で簡単に修理できるのに対し、シルバーは販売したお店でさえ、修理を受け付けてくれないケースが多々あります。
谷口宝石でもよく修理のご相談を頂くのですが、シルバーは対象外となり、お断りをさせて頂いております。どんなに気に入っているアクセサリーも、いざ壊れた時に修理できないとなると、使い捨てせざるを得なくなってしまいます。
谷口宝石ではお客様に、シルバーではなく金・プラチナのジュエリーをおすすめ しております。
素材自体に価値がある金・プラチナのジュエリーは、「いざ」という時、簡単に売却して換金できる資産 となります。
売ったお金を元手に、新しいジュエリーを買うこともできますし、デザインに飽きたら、溶かしてリフォームすることも可能です。
売る時のことを考えてジュエリーを買う時代です―、谷口宝石社長が常々申しております。
お気に入りのブランド、デザイン、自分の肌にあう地金の色、宝石の種類...、ジュエリーを購入する際に優先される事項は人それぞれ。
ですが、もし同じような価格帯、または少しの価格差で、シルバーか金またはプラチナで悩まれるような時が来ましたら、その時はぜひ金・プラチナをお選びくださいませ。
これを機に、素材の持つ価値 という基準も、皆さまのジュエリー選びのポイントのひとつに加えて頂けましたら幸いです。
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